回路パターン

ACDC BLOCK<A>は普通の正負電源です。実は低歪率発振器の電源は当初<B>のチャージ ポンプ回路としました。発振信号をスペクトル解析をしてみたところ、発振周波数の整数倍ではない約30kHzの周波数が観測されました。チャージ ポンプのクロック周波数がこれに近いので、改めて作りなおした回路です。Troidal Trans、SBD、Audio用コンデンサーなどそれなりに気を使ったものです。

<B>は電源として、古いラップトップPCのACアダプター(15VDC)を使い、正 側は三端子レギュレータ、負側はLT1054というチャージポンプICを使った極性変換回路です。このICには定電圧機能も付いています。ただ、 出力が±12VDC、100mAと電流が小さめなのが残念です。この回路はWoofer用フェーズシフターに使いました。
<A><B> の詳細図はこちら(pdf)

<B>については高性能、高容量版を作りました。(2017/11 /13) こちらから


<C>と<D>は基本的には同じで、AC/DCコンバーターとバーチャ ルグランド回路です。AC/DCコンバーターに<C>は市販のAC100V/DC24Vの機器内蔵用基板型のものを使 い、<D>はジャンクの基板を使ったものです。この基板はCANONのBJプリンターのものです。出力は DC32V0.75A+DC24V0.5Aのものですが、DC32Vは使っていません。

<C>の市販AC/DCコンバータには出力電圧調整VRが付いていますので、30V弱程度にセットします。
<D>のジャンクの場合は電圧検出の分圧回路の抵抗値を変えて30V弱に設定します。この基板にはこのためのパターンが用意されてい ました。
DC30V弱から三端子レギュレータでDC24Vに落とします。

バーチャルグランド回路はどの程度の電流容量が必要かよく分かりませんが、正側が100%、負側が0%のような極端な電流を想定しても、正負電 源容量相当でよいと思います。
専用IC(TLE2426)やオペアンプの電圧フォロワーなどがありますが、オーディオ回路としてはアース電位が肝と思っていますので、今回は大 きな電流容量のパワーオペアンプを使ってみたかったのですが、実際は入手が容易で比較的安価なオーディオアンプとして売られているLM1875を 使いました。回路的にはパワーオペアンプとして売られているLM675のデータシートを参考にしています。安価なLA6500も使えそうです。 LM1875のアイドルカレントはTyp.70mAと大きく、常時1.68W消費しますので、大きなヒートシンクを必要とします。
<C>はクロスオーバーに、<D>はパラメトリックイコライザーに使いました。

<C><D> の詳細図はこちら(pdf)


製作

OSCPHOTOCharge Pump左 は<A>のコンベンショナルな電源です。非安定のACアダプター的に別箱で作りました。本体側に安定化回路を設けています。本体との 接続にはPowerDINコネクター(4P)を使っています。

右は<B>の負側チャージポンプICと正側三端子レギュレータを用いた正負電源です。入力としては15VDCのACアダプタ^ーを使いま す。





 




EQPOWEREQPOWER1左 はパターン<D>のCANONのBJプリンターに内蔵されていたAC/DCコンバーターです。電圧検出分圧回路の比を変えて、29VDC出力とし てあります。

右はその上に2段重ねにした、24VDCの定電圧とバーチャルグランドの回路です。バーチャル電源用ICのヒートシンクが小さめで、かなり熱く なります。スペースはありますので、ちょっと後悔しています。熱暴走することはなさそうなので、そのままにしてありますが。