リスニング環境について

AMP製作の趣味から永く遠ざかっていた要因の一つは、団地住まいであることです。この要因が無くなったわけではないのですが、団地の集会所(独立棟であり、大きな音を出 してもクレームがでない)が定期的に使用できることになり、同時に仲間もできたためこの趣味を再開しました。

集会室という名のリスニングルームはほぼ10mX10mの100平米です。決してリスニングルームとしてすぐれてはいませんが、豊かな音量で聴けるのが最大のメリットで す。
集会室ですから、これは住民共用のスペースです。毎回、かたずけることを余儀なくされます。スピーカーは1台で50kgくらいあり、4台を移動さ せるのは大変なので台車上に固定しました。
クロスオーバー、ウーファーコントローラー、オーディオセレクターおよびメインアンプ4台は移動可能なサブラックに搭載、また、プリアンプ、イコ ライザーおよびCDプレーヤーをセットにして、リスニングポジションに移動させています。他の音源部分(アナログレコードプレーヤー、LDプレー ヤー、DVD/BDプレーヤーなど)は毎回セットします。

システムについて

System Config.

 拡大図(pdf)はこちら

特徴的なことは、古いSpeaker 2組を使用した、“BI-AMPに近い”構成になっていることです。また、Main AMPは4Setありますが、任意に切り替えることが可能であり、AMPの“聴き比べ”が可能です。

“BI-AMPに近い”とは

“BI-Wiring”あるいは“BI-AMP”と呼ばれるSytemがあります。スピーカーは、コイルの振動により逆起電力(EMF)が発生 します。エルギーの大きなウーファーは大きなEMFを発生させます。一般的なLCネットワークによるマルチスピーカーの場合、このウーファーの EMFが他のスコーカーやツィーターにLCネットワークの接続を通じて影響させます。“BI-Wiring”はAMPの出力端子からウーファー用 とスコーカー+ツィーター用にケーブルを分離して配線させ、すこしでもEMFの影響を排除しようとしたものです。
“BI-AMP”ではAMPも独立させて、完全に影響させない様にしたSysytemです。

この仕組みを作るためにはスピーカーBox内の配線変更が伴います。手持ちのYAMAHA NS-1000は完全に密封されていますので、この 改造は実施していません。おなじ手持ちのALTECはネットワーク部分が引き出せる構造となっていますので、ウーファーのみが単独で使用できるよ う配線変更をしました。

“BI- AMPに近い”というのは、YAMAHA NS-1000のウーファーをどこまで使うかということです。クロスオーバーの周波 数設定で使い方が変わります。YAMAHA NS-1000の内蔵LCネットワークのウーファーとスコーカーの周波数の境目は500Hzです。ク ロスオーバーを500Hzに設定すれば、ウーファーは機能しないので“BI-AMP”になります。聴感上、今は200Hz程度に設定しています。 ウーファーとしてはかなり控えめな動作なので、EMFはかなり小さいとおもいます。よって、“BI- AMPに近い”と表したのです。

構成機器について

スピーカー YAMAHA NS-1000

NS100040 年以上昔のものです。当時は名器と評価されていました。ターミナルの交換のみでほとんど無改造です。


スピーカー ALTEC 604-8H

ALTECや はり40~50年も昔のものですが、今もビンテージとして好評価の機種です。型式はスピーカーユニット(同軸型2Way)を表しています。 ALTEC指定のサイズで国産化したバスレフの箱に取り付けられています。配線を変更して、内蔵LCネットワークは使用せず、単独のウーファーと して使用しています。


オーディオセレクター(自作)

AudioSelectorAMP 4台の聴き比べのために作りました。スピーカーからみて、4台のAMPの選択とそのスピーカーがどの音域(中高音-全領域-低音)で鳴らすのかの 選択ができます。私の耳はやや難聴気味で低音が聴こえにくくなっていますので、仲間に聴いてもらって評価するために、簡単に聴き比べが出来るよう にしたものです。自作のAMPは思い入れが入りますので、第三者的に評価してもらうのが目的です。


真空管AMP(レストア)

Tube_AMP35 年ほど前にLUXKITのシャーシーKitと手持ちの出力トランスLUX OY15-5を使用してEL34(6CA7)三結PPを作りました。昔からあこがれていたKT88には手が届きませんでしたが、KT88に類似の6550に換装しました。 (もちろん6550もオリジナルではなく、今、容易に入手できる6550EHですが) あまり、意味は感じられないのですが、回路的興味からC電 源は定電圧化してあります

出力管を6550EHから憧れのKT88へ交換しました。 (2016/08/01)


トランジスタAMP (Kit)

TR_AMP40 年ほど前にLUXKITのA501Cとそのカスタム化Kitで製作したものです。現在もオリジナルそのものです。A級とAB級の切替が出来ます。 カスタム化Kitとは、回路的には変わりはなく、部品類をオーディオ用のものに変更するためのものです。プリント基板や配線材までも無酸素銅にす るもので、ほとんど作り直しだったと記憶しています。

T class DC AMP (2X60W) (基板Kit+自作)

   今 は サイトが見つかりませんが、41HzAudio(スエーデン)の基板Kitをベースにソフトスタート、ミューティングやDCサーボ回路を自作し て、DC AMPとして仕上げたものです。


T class DC AMP (2X100W) (基板Kit+自作)

AMP15や はり、41HzAudioの基板Kitをベースにソフトスタート、ミューティングやDCサーボ回路を自作して、DC AMPとして仕上げたもので す。上記の2X60Wに比べ、電圧も高いこともあり、自作部分は変更しています。変更部分が悪いのか、配置上や配線の引き回しの問題でややハムが 出ていますので、思案中です。電圧が高いので、電流ドライブ的に改造しようかとも考えているところです。


2way リニアフェーズ クロスオーバー と ウーファーコントローラー (自作)

crossover(写 真の下段)いわゆるチャンネルデバイダーのことですが、英語では通じません。Crossoverと言います。シンプルな状態変数型でハイパス、 ローパスフィルターを構成しています。バランス入力回路を設けています。音楽を聴く時、操作は主にプリアンプやイコライザーで行いますので、この クロスオーバーとの距離が比較的長くなってしまいます。私の環境ではケーブル長で7mほどです。通常のシールド線での高域劣化を心配してXLR ケーブルを使用するための回路です。

(写真の上段)蛇足的な機能です。上記のクロスオーバーでハイパス、ローパスの出力はリニアフェーズ化してありますが、ウーファー側の位相が可 調整になっています。低音は波長が長いので、聴く位置で音の大きさが変わってしまいますが、音源により、効果が大きく変わってし まい、適切な位相を調整することは、結構難しいものでした。仲間がこんなものだろうという適当な位相に落ち着いています。
最近ネットでよく目にする『Linkwitz Reily Crossover』にリニューアルしました。 (2017/2/28)
  
パラメトリック イコライザー (自作)
   プ リアンプにはトーンコントロールが無いのですが、仲間からトーンコントロール機能追加への強い希望がありましたので、製作しました。グラフィック かパラメトリックかを考えましたが、つまらない理由でパラメトリックにしました。グラフィックの場合、ボリュームはスライドでなければ意味が無い のですが、自作派にとって、長穴のパネル加工が難しいからです。(つまらない理由ですね!)
BASS、MID-LO、MID-HI、TREBLEの4要素ですが、パラメトリックになっているのは、MID-LO、MID-HIの2要素で す。BASS、TREBLEは通常のトーンコントロールです。パラメトリック部分は定Q型のフィルター回路です。また、出力回路は、クロスオー バーで記載した理由により、バランス出力が可能となっています。

プリアンプ LUXKIT A-901C (kit)

PreAMP(写 真の下段)これも35年ほど前に製作したもので、無改造で使用しています。このプリアンプは音質にこだわったもので、部品類はオーディオ用である ことの他、電源がバッテリー駆動となっています。イコライザー以降の回路が普通のAC電源なので、いまや、このバッテリー駆動はあまり意味がない のかもしれません。バッテリーの何回かの交換、ガリとなったメインボリュームの交換、グラついていた出力ピンジャックの交換などを実施しました。


音源について

音源は、CDプレーヤー、DVD/BDプレーヤー、アナログレコードプレーヤー、LDプレーヤーの他、PCなども、テーマに従って、その時々に準備します。PCを使っての ハイレソ再生や配線変更が必要ですが、時には、5.1chサラウンドも楽しんでいます。



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